「せっかく運転免許を取ったのに運転できない」「運転が怖くて自分には向いてない」「怖い思いをわかってもらえない」「もう運転が下手な人だと言われたくない」と悩んでいませんか?
最初から運転が上手い人なんていません。免許取り立ての初心者も、教習所卒業後運転しないまま時間が経ってしまったペーパードライバーも、恐怖心を取り除いて運転を楽しみましょう!
運転初心者やペーパードライバーが苦手意識を克服するには
事前の準備でストレス軽減!
初心者やペーパードライバーが久しぶりの運転で緊張するのは当たり前。とはいえ、少しでも緊張を抑えストレスを軽減したいなら、運転する前に準備しておくのがおすすめです。
初めての道では、一方通行の道路や細い道などがないか、あらかじめ確認しておきましょう。運転のブランクが長い場合は、標識のチェックも忘れずに。
安全なドライブには、座席やミラーの位置調整も重要です。
座席に深く座ったら、ブレーキペダルを踏んだときに膝が軽く曲がる程度にシートをスライドさせてください。座席を前に詰めすぎると、ハンドルやフットペダルの操作がしにくく、視野が狭くなってしまいます。
また背中は背もたれにくっつけて、ハンドルを握ったとき余裕があるくらいの位置がベスト。正しいドライビングポジションがとれたら、ミラーの位置を調整 してくださいね。
車の動きが分かれば怖さも減る!
「バックの車庫入れでタイヤの方向が分からなくなり、パニックになった」
「左折したら縁石に乗り上げてしまった。電柱にクルマを擦ったのがトラウマに…」
こんな経験はありませんか?
後進時(バック)のタイヤの動きはハンドルを切る向きと同じ。右に切るとクルマの後輪から右に移動し、左に切れば後輪から左へ移動します。何度もハンドルを操作すると混乱してきますが、覚えるのはこれだけです。
また、右折・左折のとき気を付けたいのが内輪差です。内輪差とはクルマが右左折するときの、内側の前輪と内側の後輪の軌道の差のこと。後輪が前輪より内側を通過するので、後輪が縁石に乗り上げてしまったり、後部を擦ってしまったりするというわけです。
車の動きが理解できると、どうして運転ミスをしてしまったのかが腹落ちするので怖さが減り、なんだか運転できそうな気がしてきますよ。
助手席側やクルマの前方後方は、運転席から離れているし、死角があって距離感が分かりにくいですよね。クルマの幅や長さが感覚的に分かるようになると、対向車とのすれ違いや駐車が断然ラクになります。
車両感覚をつかむには、まず白線のある駐車場で正しい位置にクルマを停めて、運転席から見える白線の位置を確認してください。助手席側の白線はボンネットの真ん中あたりに見えるはず。前方・後方の白線の位置はどの辺りにありますか?ドライバーの体格や座席の位置によって見え方に個人差があるので、実際に自分の目で確認してくださいね。運転席から見える風景を意識的に覚えておきましょう。
初心者&ペーパードライバーが運転に慣れるまでの期間
初心者やペーパードライバーがクルマの運転に慣れるには、2~3ヶ月程度かかります。運転回数が多い人や、送迎や通勤など決まったルートだけを運転する場合は、もっと早く運転に自信が持てるかもしれません。
「運転に慣れる」とは、こんなこと。
車に慣れる
車種によってシフトレバーの操作方法やパーキングブレーキの位置が異なるため、教習所の練習用自動車と勝手が違うことがあります。また、車の大きさが変わると車両感覚をつかみ直す必要があります。
路上の状況に慣れる
歩行者の多い住宅街、見通しの悪い交差点、交通量の多い大通りなど、いろんな状況に対応できるようになりましょう。近場の運転に慣れたら、徐々に遠出していくのがおすすめです。
運転条件に慣れる
夜間の運転は、ライトの点灯により他の車は見えやすいものの、歩行者を見落としてしまう危険があります。また雨の日は視界が悪く、滑りやすいのでブレーキが効きにくくなる可能性も。ベテランドライバーでも注意が必要です。
なぜ怖い?車の運転に恐怖を感じる理由
まず自分が、どうして運転を怖いと感じるのかを知ることから始めましょう。
- 免許取り立ての初心者で経験が浅い
- 合宿タイプの自動車学校に通ったので自信がない
- ブランクが長く久しぶりに運転する
- トラウマがある(クルマを擦った、教官に怒られたなど)
- 初めての道、慣れない道が心配
- 運転が下手
初心者や久しぶりに運転するペーパードライバーは、運転が怖くて当然です。
合宿免許では、自動車学校周辺の車の少ない広々とした道路を走行することが多いので、実際の生活環境でいざ運転しようとすると足がすくんでしまうことがあります。初めての道や、今まで運転したことのない細い道ですから、緊張しますよね。
教官に怒られた経験や、車を擦ってしまったトラウマがあっても、原因を理解して運転のコツさえつかめば大丈夫です。
みんなが車の運転で緊張するのはこんなとき。注意点や対策をご紹介
駐車や車線変更など、車の運転で緊張するポイントってありますよね?
苦手分野を重点的に練習して、一つ一つクリアしていけば運転に自信がつきます!
みんなが苦手な場面での、注意点や対策を紹介します。
駐車
高速道路の合流
狭い道・細い道での対向車とのすれ違い
右折・左折
車線変更
交差点の信号
坂道発進
駐車
バック駐車のポイントはタイヤの軌道をイメージすること!後輪を軸に車体をコンパスのようにクルリと回すイメージで駐車します。
気を付けたいのは外輪差。カーブするとき、前輪と後輪は同じ軌道を通るわけではありません。車の外側にある前輪は、後輪よりも外側を通過します。バンパーをぶつけてしまわないよう、外輪差を理解しておきましょう。
高速道路の合流
ほとんどが直線なので簡単に思える高速道路ですが、難関は合流です。高速道路の合流では、スピードを出して流れに乗るのがコツ。本線のクルマを確認し、どのクルマの後に入るか目標を定めたら、目標に合わせて速度を調整します。ミラーと目視で後方のクルマの安全確認も忘れずに。
狭い道・細い道での対向車とのすれ違い
入り組んだ住宅街などでは避けられない細い道。車がすれ違うのがやっとの通りでは、車両感覚が重要です。運転席から見るとぶつかりそうに見えても、降りて見ると意外に余裕があった、ということはありませんか?どのくらいまで寄せられるのかを判断できるように、運転席からの距離感をつかんで車両感覚を身につけましょう。車両感覚の身につけ方は「車両感覚をつかんで自信アップ!」をチェックしてくださいね。
右折・左折
右左折するときは、30メートル手前でウィンカーの合図を出します。進行方向側に車を寄せて曲がるタイミングを待ちましょう。対向車が続き右折のタイミングがつかめないときもありますが、焦りは禁物。落ち着いて、対向車との十分な距離があることを確認してから曲がります。歩行者や死角から来る自転車やバイクにも注意。
車線変更
交通量の多い通りでの車線変更は、入りたい車線の車と同じくらいのスピードを出して、車の流れにのるのがコツ。速度を落としすぎると、どんどん先に行かれて車線変更できなくなってしまいます。交通の妨げにならないよう、急にハンドルを切るのではなく前方の車についていくイメージで流れに乗って車線変更しましょう。
交差点の信号
進んでいいのかな?と不安になるのが交差点の信号。交差点を曲がった直後の信号が赤の場合、原則そのまま進むことができます。
交通量の少ない交差点や夜間に目にする一灯点滅信号の場合、赤点滅の信号は一時停止して安全確認してから進行OK。黄点滅の信号は周囲の車や歩行者に注意して進行できます。
坂道発進
マニュアル車の運転で注意したいのが坂道発進です。アクセルを踏まなくても自動的に前に進む(クリープ現象)オートマ車と違って、マニュアル車はクラッチ操作を誤ると、エンストしたり車が後退してしまいます。
坂道で車を停止したら、ギアを1速にしてハンドブレーキを入れてください。発進するときは、半クラッチ状態を保ちながらハンドブレーキを戻します。
坂道発進は特に難しいとされているので、自信がない場合やブランクが長い場合は、教習所や自動車学校でマニュアル講習を受けるのもおすすめです。
1人で運転の練習をするのが怖いときは?
初心者マークをつける
免許取得後1年以上が経ってから初心者マークをつけて運転しても、違反にはなりません。1人で運転するのが怖いなら、初心者マークをつけて練習してみましょう。周りの車が車間距離を取ってくれるので、恐怖心が和らぎます。
また運転の練習をするときは、集中できる時間の範囲内で行いましょう。安全のために、1時間ごとに10分程度の休憩を取りながら練習してくださいね。
親や友人に同乗してもらう
1人の運転が心細いときは、父親や母親、夫や妻、普段から運転している友人に助手席に乗ってもらいましょう。隣に人がいるだけで安心しますし、おしゃべりすれば緊張もほぐれます。初めは疲れを感じるのも早いので、いざというとき運転を代わってもらえるのも心強いですね。
ペーパードライバー講習を受ける
仕事の都合や家族の送り迎えなどで必要に迫られている場合や、旅行先で運転するために練習できる期間が短い場合などは、ペーパードライバー講習を受けるのもおすすめの方法です。
ペーパードライバー講習では、マイカーで練習するときも補助ブレーキを付けてくれるので、安心感がぜんぜん違うんです!高い運転技術を誇るスペシャリストに運転のコツを教えてもらえるので、1人で練習するより早く上達できますよ。
ペーパードライバー講習には、通学型の教習所と、インストラクターが希望の場所まで出張してくれる出張教習があります。「男の人と車内で2人はちょっと…」という場合は、女性インストラクターが在籍するスクールもありますよ。自分に合ったペーパードライバー講習を探してくださいね。
まとめ
運転の苦手意識を克服するには、次の3つのポイントが大切です。
- 運転前の準備をする
- 車の動きを理解する
- 車両感覚をつかむ
運転の知識と感覚を身に着ければ、自信もついて、怖さを減らすことができます。たまには周囲の人に頼ったり、ペーパードライバー講習を上手に利用したりして、怖い気持ちを少しずつ上向きに変えていきましょう。