「運転免許は持っているけれど、最後にハンドルを握ったのはいつだろう?」
「運転したいけど、事故を起こさないか不安…」

そんなペーパードライバーの方へ。久しぶりの運転は、期待とともに大きな不安がつきものです。
この不安を解消し、安全で快適なドライブを楽しむためには、事前の準備が鍵となります。

本記事では、ブランクがある方がスムーズに公道復帰するための具体的な4つのステップと、多くの人が経験するペーパードライバーあるある」の対処法をご紹介します。

ブランクがあっても大丈夫!正しい知識と準備で、自信をもって安全運転をスタートさせましょう!

運転再開を成功させる!4つのステップ

 

1.記憶を呼び戻せ!標識と交通ルールの知識をアップデート

運転から離れていた期間が長いと、標識の意味や交通ルールの知識は時間と共に薄れていきます。
法改正や新設された標識もあるので、知識のアップデートは安全運転の第一歩です。

教習所のテキストを読み返したり、オンラインで最新情報を確認したりして、記憶をリフレッシュしましょう!


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2.不安はゼロに!車の基本操作を確認

久しぶりの運転で最も不安なのは、車の操作方法ではないでしょうか?
アクセル、ブレーキ、サイドブレーキなど、基本操作を徹底的に確認しましょう!

レンタカー、シェアカーの場合は、事前に車種が分かれば調べておくのがおすすめです。

▼基本操作を確認する
運転する前にチェックしたい車の基本操作

 

3.その一手間が大事!車両の保険を確認

家族や知人の車を運転する場合は、必ず自動車保険(任意保険)の契約内容を事前に確認しましょう。

特に注意すべきは「運転者限定」と「年齢条件」の2点です。

保険料を安くするために「本人限定」や「本人・配偶者限定」にしているケースが非常に多いです。
運転者限定に加えて、「運転者の年齢条件」も設定されている場合があります。

これらの設定範囲から外れた方が運転して事故を起こした場合、保険金が一切支払われないという重大な事態になりかねません。

運転前にたった一手間、電話一本で保険会社に確認するか、1日自動車保険などの利用を検討し、万が一に備えることが大切です。

 

4.無理しない!運転時間は短めに

運転を再開したばかりの頃は、まだ体が運転感覚を完全に思い出していません。
焦って長時間運転すると、すぐに疲労がたまり、判断ミスや事故に繋がりかねません。

最初は運転時間を短く設定し、自宅周辺など慣れた道を選びましょう。
例えば、15~30分程度の近所のスーパーへの買い物などからスタートするのが理想的です。

短い距離から始めて、小さな成功体験を積み重ねることが、自信と安全運転への確実なステップになります。

「ペーパードライバーあるある」対処法

ペーパードライバーは、運転操作の基本や運転の感覚を忘れてしまい、不安や恐怖を感じることがあります。そんなペーパードライバーあるあるの対処法を解説します。

 

エンジンのかけ方、発進の仕方から分からない

安全な発進手順を再確認することで、「できる」という自信を取り戻し、不安を解消しましょう!

正しいドライビングポジションの調整

シートの位置:ブレーキペダルを一番奥までしっかりと踏み込んだ時に、膝が少し曲がる状態に合わせます。
背もたれの角度:背中を密着させ、ハンドルを握った時に肘が少し曲がるくらいが理想です。
ミラーの調整:正しい姿勢で座った状態で、バックミラー、サイドミラーの角度を調整し、後方の視界を確保します。

エンジン始動

最近の車は、鍵をポケットやバッグに入れたまま、車のドアの施錠・解錠やエンジンの始動ができる「スマートキー」が主流です。フットブレーキをしっかり踏んだ状態でエンジンスタートボタンを押すと、エンジンがかかります。

従来のキーを挿し込むタイプとは操作が異なりますので、事前にご自身の車の仕様を確認しておきましょう。

シフトレバー操作

エンジンが始動したら、ブレーキを踏んだまま、シフトレバーをP(パーキング)からD(ドライブ)に操作します。

パーキングブレーキ解除

サイドブレーキやフットブレーキで、車のパーキングブレーキを解除します。

周囲の安全確認

ミラーだけでなく、目視で前後左右の安全を最終確認します。

発進操作

ブレーキペダルを徐々に緩め、車がクリープ現象(アクセルを踏まなくても車がゆっくり動き出す現象)で動き始めたら、ゆっくりとアクセルペダルに踏み替えて加速します。

 

バック駐車が苦手

ペーパードライバーが運転で特に苦手意識を持つのがバック駐車です。

広い駐車場でも戸惑いがちな操作ですが、自宅の車庫など、比較的慣れた場所で事前に繰り返し練習することで、大きな自信につながります。

<駐車のコツ>

  • 車両の軌道をイメージする
    ハンドルを切ると車体がどの方向に動くのか、頭の中でタイヤの動きと車体全体の動きを一致させる練習をしましょう。
  • 内輪差・外輪差を理解する
    内側の後輪が前輪より内側を通る「内輪差」と、車体の外側が描く軌道(外輪差)を意識し、隣の車や壁に接触しないように注意します。
  • 車両感覚を掴むため、運転席から見える風景を意識的に覚える
    駐車枠の線、または車庫の角が運転席から見てどの位置に見えるかを意識的に覚えましょう。車両感覚を掴むための重要な「目印」になります。


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駐車が苦手な方におすすめの「狙い目」の場所

駐車にまだ自信がないときは、できるだけ「止めやすい場所」を選ぶと運転のストレスを減らせます。

1.駐車場の「一番奥」や「最上階」

ほとんどの人が避けがちなため、空きが見つかりやすいです。また、奥に行くほど駐車枠の両隣に車が少ない確率が上がります。

2.駐車場の「出口」に近い場所」

施設内の移動距離は増えますが、駐車さえ済ませれば、帰りの出庫が楽になります。

3.「別棟」や「屋上隅」のエリア

メイン棟から少し離れている場所は、利用者が少なく、周囲の車や人の動きを気にせず落ち着いて駐車できます。

 

セルフガソリンスタンドの経験がなくて不安

セルフガソリンスタンドは初めてだと戸惑いますよね。
でもご安心ください。手順さえ覚えてしまえば、初心者やペーパードライバーの方でも、自分のペースで落ち着いて給油できます。

  1. 給油レーンに入り、停車する
  2. エンジンを切る
  3. 静電気除去シートをタッチする
  4. 燃料の種類を確認する
  5. タッチパネルで給油量、燃料の種類、支払い方法を選ぶ
  6. 給油口のキャップを開けて、給油する
  7. ノズルを戻し、給油口のキャップを閉める
  8. 領収書とお釣りを受け取る


ガソリンセルフの給油をペーパードライバーがやってみた

運転する前にチェックしたい車の基本操作

乗る車が変わると、操作方法も変わっている可能性があります。いきなり公道に出る前に、基本操作を確認しておきましょう。

 

シフトレバー

シフトレバーは、自動車のトランスミッション(変速機)を操作し、車の走行状態を選択するための装置です。
オートマチック車(AT車)には、P, R, N, Dといった位置(レンジ)があります。

  • P(パーキング):駐車
    エンジン始動・停止時や、車を長期間駐車する時に使用します。
  • R(リバース):後退
    車を後方に動かすためのレンジです。
  • N(ニュートラル):中立
    エンジンからタイヤに動力が伝わることを遮断する状態です。タイヤは自由に回転できるため、車は動こうとすれば動きます。信号待ちなどの一時的な停車時や、故障などで車を短距離押したり引いたりする時(牽引時)に使用します。
  • D(ドライブ):走行
    通常の走行時に使用します。
 

アクセル、ブレーキペダル

オートマチック車(AT車)のペダルは2つあります。

  • 右側:アクセルペダル
  • 左側:ブレーキペダル
 

方向指示器(ウインカー)

ハンドル(ステアリング)の右側にある棒状のレバーです。

  • 右折:レバーを下に倒す。
  • 左折:レバーを上に倒す。
 

ライト

車のライトは、多くの場合、方向指示器(ウインカー)レバーの先端にあるダイヤル(つまみ)で行います。

  • 1段階目:スモールランプ (車幅灯)
  • 2段階目:ヘッドライト (ロービーム)
  • AUTO:オートライト(周囲の明るさに応じて、車が自動的に点灯・消灯を行います)
  • レバーを奥に倒す:ハイビーム
 

ワイパー、ウォッシャー液

ワイパーとウォッシャー液の操作は、通常、ハンドル(ステアリング)の左側(輸入車は右側の場合もある)にあるレバーで行います。
レバーを上下に操作することで、ワイパーの速さを切り替えます。

 

ガソリンの給油口

給油口は、燃料メーターの「三角マーク」を見ると分かります。

給油口の開け方は、車種によって異なります。スイッチやレバーは、以下の場所に設置されていることが多いです。

  • 運転席の足元(右下):
    床やパネルに、給油機マークの描かれた小さなレバーがあることが多いです。
  • 運転席のドア内側パネル:
    ドアの肘掛け付近やダッシュボードの右下などにボタンがある場合があります。
  • 給油口の蓋を直接押す:
    最近の車や輸入車の一部では、車内のロックが解除されていれば、給油口の蓋を直接指で押すだけで開くタイプもあります。

レンタカー、シェアカー、代車など、慣れない車の場合は、走り出す前に事前に確認しておきましょう。

やっぱり1人で運転するのが怖いときは、ペーパードライバー講習がおすすめ

なんとか一人で運転しようと頑張ったけど、上手くいかなかった人は、ペーパードライバー出張教習を試してみるのもおすすめです。

自宅や駅など希望の場所までお迎えにいくので、通学の時間もかからず時短になります。
教習車だけでなく、マイカーで練習できるから、自宅の車庫やいつものスーパーで駐車の練習をすることもできます。
プロが一人ひとりに合わせたアドバイスをくれるので上達も早い!
免許を取ってから何年も運転していなくても、座席の動かし方、バックミラーの調整の仕方など基本的なことから、車線変更や駐車のコツまで丁寧に教えてくれます。
久しぶりの運転で不安がある方も、講習を受けることで自信を持って公道復帰できますよ。

まとめ

長期間運転から離れていたペーパードライバーにとって、運転再開は大きな一歩です。しかし、事前の準備と正しい知識があれば、不安は必ず自信に変わります。

この記事でご紹介したように、最新の標識や交通ルールの知識をアップデートし、車の基本操作を確認することは必須です。また、最初は短時間で慣れた道を走ることから始め、バック駐車の感覚を自宅などで掴んでおくことも大切です。

そして、重要なのが自動車保険の確認です。ご家族や知人の車を借りる際は、「運転者限定」や「年齢条件」を必ずチェックし、万が一の備えを怠らないでください。

「やっぱり一人で運転するのが怖い」と感じたら、ペーパードライバー講習の受講が安全への最も確実な近道です。プロの指導で不安を解消し、余裕をもって快適なドライブを楽しみましょう!